宿敵 - 遠藤周作
遠藤周作には珍しい、時代物で、秀吉に仕えた加藤清正、大西の確執を描いた作品。遠藤周作らしい語り口なので、時代物の読みにくさはなく、面白くて万人にお勧め出来ると思う。当時は思った以上にキリシタンが居たようで、この辺りに焦点を当てているのも遠藤らしい切り口で新鮮だった。
「この世においては、よろず変転きわまりなく、止まるものひとつもなきものと存じ候ゆえ」
大西の生涯を通してこの言葉の重みが伝わるのが、この作品の大きな一つの価値だと思う。
投稿者 nizumi : April 19, 2006 04:34 AM